
トピック
概要
フォーマー金型とは、「ナットフォーマー」や「ボルトフォーマー」と呼ばれる鍛造機械に取り付けられ、金属材料を連続的に成形するための専用金型です。
フォーマー機は、材料の切断 → 加圧 → 成形 → 切削仕上げまでを自動・高速で行う生産設備で、自動車部品や建築金物、機械要素部品などの量産成形に最適な設備です。
フォーマー金型はこの機械の心臓部であり、高精度・高耐久が求められる重要部品です。
フォーマー金型の特徴
【複雑形状でも連続成形可能】
多段の工程を一台の機械で連続処理できるため、工程ごとに形状の異なる金型が組み合わさって使用されます。
【冷間鍛造向きの高剛性設計】
常温で金属を成形するため、大きな圧力に耐えられるよう設計され、超硬材やSKD材などの高硬度素材が使われます。
【高速・長寿命が求められる】
数百万ショットの連続稼働を前提に作られるため、耐摩耗性や形状精度の維持が不可欠です。
フォーマー金型の主な構成部品
【パンチ(Punch)】
ワークを押し込む成形部品。段付き形状なども多い
【ダイ(Die)】
材料を受ける凹型金型。製品形状により精密加工される
【ノックアウトピン】
成形後の製品を金型から押し出す部品
【カッターブレード】
材料を一定長に切断する刃物部品
【パンチホルダー/ダイホルダー】
パンチやダイを保持する部品。機械側に固定される
フォーマー金型が選ばれる理由
- 高い量産性(1分間に数百ショットも可)
- 素材歩留まりが良い(切削ロスが少ない)
- 寸法精度が高い(数μm単位)
- コストパフォーマンスに優れる(金型寿命が長い)
特にナットやボルト、ギヤ部品など回転対称形状の部品は、フォーマー加工との相性が抜群です。